2009年2月21日土曜日

私もあなたもhuman!

最近、移民や難民などについて話したりちょっと調べたりしています。

こう至るまでの簡単な経緯は、日本に滞在することに対してネガティブな意見を聞いたり、カナダに移民してきた人たちにその背景を聞いたり、オバマ大統領の話を読んだり。

日本って海外から来た人が住むのにどういう国なんでしょうか?

カナダでの日本人と韓国人の結婚相手国について面白い数字を友達から聞きました。韓国人はカナダに住んでいても9割が同国の人と結婚する。インドは5割。そして日本人は1割以下。半年以上前の新聞で見たようなので情報源が定かでなくてすみません。でも、この数字から私がずっと疑問に思っていたことが解けたのです。11月にトロントに来てから、電車などに乗ると同じ国の人たちで固まっているのをよく目にしていて、どうしてだろうと思っていました。よく考えてみたら私とカナダに来ている理由が違うんだなぁと。私は新しい世界に触れるためにここに来ているけれど、例えば韓国系カナダ人の二世の子達は自分の意思でここに来たわけでなく、経済的な豊かさを求めて親がこっちに移住したりというケースが多いと思います。イラン人の女性に出会い、仲良くなって移住の背景を聞くことができました。彼女の場合は政治的理由だそうです。イスラム教の政府が女性に対して厳しい服装の規正を強制していたのに彼女はそれに従わず度々警察に捕まっていたそうです。それに心配したご両親が彼女をカナダに送ったそうです。(余談です。ペルシャ語を書いてもらいましたが、とっても美しい!)このように政治的、経済的な理由、または紛争から逃れるために来ている人たちが多いと思います。それに対して今の日本人がカナダに来る理由は他のところにあると思います。ビジネスで来ている人もいますが、文化やライフスタイルなどを好んで来ている人が多いでしょう。でもよく考えれば、日本から戦前ハワイやその他のアメリカ、ブラジルにたくさんの人が移り住みました。去年、ブラジルへの日系移民100周年でしたが、日本ではあまり知られていないと思います。私は日系ブラジル人の留学生に大学で会いました。それまで私もこういうこと知りませんでした。


このように様々な人の移住の背景を知ったり、日本に対する批判などを聞いて、日本についてトロントにいながら考えるようになりました。


今まで私が日本で友達になってきた子というのは、ほとんどが私がカナダに来ている状況と似たような背景で日本に来ていると気づいたのです。それに対して、経済的、政治的理由から日本に来ている人たち。大学二年生のとき、すき家でアルバイトをしているあいだ東南アジア系の人たちがよく食べに来ていて接する機会がありました。工場の作業着のようなものを着ていたので工場で働いているのだと思います。日本語がほとんどできず、身振り手振りやメニュー表を使いながらコミュニケーションしました。


日本がフィリピンから看護師、介護福祉士を受け入れるという話。高齢化、そして現場での働き手不足。日本の現場からの反対意見もあるようですが、日本のメリット、フィリピンのメリットどちらもあると思います。日本で稼げば貨幣価値の違いであちらではすごい良いお金になる。でも、カナダで暮らしていて思ったことは、日本や国民自体の受け入れ態勢ってどうなんだろう?と。

日本に留学していたアメリカ人の友達にアメリカで再会したときに言われました。『日本人は人種に対して鈍感すぎる!』と。アメリカは本当に人種にまつわる問題がたくさん嫌というほどあり、人々が対立しあい、今でもなお問題はあるけれど、だからこそオバマ大統領が選ばれたことにすごい意味があるのでしょう。『外人、外人、アメリカでは外人って言葉はまず使わないわ。どこの国の人とか、たとえ国がわからなくてもアジア人とかアフリカ人とか言う。』それを聞いて以降、私も言葉を気をつけるようにしています。でも日本人が人種に対する感覚が鈍い?というかアメリカ人とは違うのは当たり前だと思います。接することがなかったらそういう感覚もない。私は大学に入って中国人、韓国人の友達ができて私は日本人なんだと感じ。アジア、アメリカ、ヨーロッパの学生達が集まる場に行き、私はアジア人なんだっていう感覚が生まれた。


これから日本がどうアジアやアフリカから人を受け入れていくのか注目してみたいと思います。そしてその受け入れる日本人の受け入れ態勢は?トロントの人たちの『どうして帰るの?ここに住めばいいじゃない?』というような態勢。


実際に日本で起きている出稼ぎの人たちが起こしている問題。私の地元でもそういうことがあるので、小さいころから良いイメージがありませんでした。でも、トロントに来てそういう問題に対してどうしてそういうことが起こっていてどうして日本人は受け入れに冷たくて、彼らはどういう生活をどう感じながら日本で生活しているんだろう?って思いました。



法律、宗教、政治、歴史、、たくさんたくさん。わからないことばかり。


人が好きな私。でも人と人が起こす様々な複雑な問題。解決できるのは、やっぱり人だけ。


そんなこんなで、オバマ大統領とヒラリーの伝記を読んでいます。アメリカに行く前に。




*タイトルの『私もあなたも人間!』というのは、たまたま昨日、駅で出会った黒人男性に言われた言葉です。どんな会話だったのかというのは割愛しますが、ちょうどこの話にぴったりだと思ったので。最後に行き着くところはここだと思う。でもそこにたどり着くまでに色々、たっくさんの問題がありそうです。カナダで感じたこと。日本にきちんと持ち帰りたいと思います。

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